ルッツとフリップの右足の動きとプレロテのみに注目して書いた記事
なぜルッツとフリップかっていうと、
プロトコル上同じ表記でもっとも差異があるジャンプだと感じているため
ルッツとフリップは左足のインとアウトのエッジエラーはテクニカルが判断して減点するが、
踏み切り全体の良し悪しは現在ジャッジに委ねられている
左足だけで踏み切るジャンプではないので右足も評価の対象であるはずが、
現在どうなっているか
ちなみに自分はこれぐらい細分化して見ている
◎ お手本→トゥをついた反動でキレイに跳び上がる
◯ クリーン→トゥで跳ぶがプレロテが少しある
△ 微妙→一応トゥで跳んでいるがプレロテが大きい。
✕ ダメなやつ→トゥではなくエッジで跳んでる
✕✕ 本来は拙い踏み切りで引き下げ対象(現在はほぼ無視状態なエラー項目である)
→エッジで跳び、ブレード全体が氷面についている。プレロテも大きい。
◯以上は進行方向に真っ直ぐに足を振り下ろすのに対して、△以下は膝や足首は進行方向から斜めに下ろす傾向にある。
通常速度であっても自分は踏み切りの良し悪しを見分けるポイントとして見ている。
プラス面の2)の踏切が良いは◯以上であってほしい。✕以下はトゥですら踏み切っていないので論外だと思うのだが……
もちろん、跳ぶ位置によって見えにくいこともあるだろうけど。
これはあくまでもライスト映像を見て思った自分の印象である。
どの選手も最新の状態をということで2戦目のFSをなるべく使っている
gifは演技後のスロー映像をさらにスローにしている
静止画像はgifで右足が氷に付く2つ前のコマ→離氷の1つ手前のコマである
なぜ2つ前かというと、直前だと既に身体が回り始めてる選手がいるため
静止画像を見比べるとどれだけプレロテしているかが分かりやすいかと
⚫女子
トゥルソワ選手
4Lz:✕✕

↓↓
トゥを使った様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに半回転ぐらいしている
3Lz:✕
3Lz+3Loより
↓↓
トゥを使った様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは大きく離氷までに¼以上は回転している
3Lz+1Eu+3Sより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは大きく離氷までに¼以上は回転している
3F:✕
3F+3Tより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは大きく離氷までに¼以上回転している
コストルナヤ選手
3Lz:✕
3Lz+2T+2T(2戦目はスロー映像で踏み切りが見えないので1戦目のを使用)
↓↓
トゥではなくエッジでの踏み切り
ブレード全体まではついていない
プレロテは¼回転未満である
3F:✕
3F+3Tより
↓↓
トゥをついた後にエッジまで落ちてエッジでの踏み切り
ブレード全体まではついていない
プレロテは¼回転未満である
シェルバコワ選手
4Lz:✕

↓↓
トゥを使った様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
3Lz:✕
3Lz+3Tより
↓↓
トゥを使った様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
3Lzより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
3F:✕✕
3F+3Loより
↓↓
トゥを使う様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
3F+2T+2Loより
↓↓
トゥを使う様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
タラカノワ選手
3Lz:✕
3Lz+3Tより
↓↓
トゥではなくエッジでの踏み切り
ブレード全体まではついていない
プレロテは¼回転ぐらいである
3Lzより
↓↓
トゥではなくエッジでの踏み切り
ブレード全体まではついていない
プレロテは¼回転ぐらいである
3F:✕

↓↓
曇っててよく見えないのだがおそらくトゥではなくエッジでの踏み切り
ブレード全体まではついていない
プレロテは¼回転未満である
キム選手
3Lz:✕
3Lz+3Tは踏み切りが切れてた…
3Lz+2T+2Loより
↓↓
トゥを使う様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
3F:✕✕

↓↓
トゥを使う様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
カニシェワ選手
3Lz:△
3Lz+3Tより
↓↓
トゥでの踏み切りができている
プレロテは¼回転ぐらいである
3Lz+1Eu+3Sより

↓↓
トゥでの踏み切りができている
プレロテは¼回転ぐらいである
3F:◯
3F+2Tより
↓↓
着氷では回転不足UR判定を受けているが踏み切りに注目しているのでそれは無視して
トゥでの踏み切りができている
プレロテは¼回転未満である
3Fより
↓↓
トゥでの踏み切りができている
プレロテは¼回転未満である
……で、ここまででお手本ってジャンプがないですね
まともなのが1人だけでもいて良かったけどさ
これがお手本ジャンプかと
川畑選手の2戦目SPの3Lzより

↓↓
トゥのみを突いていて、完全に後ろ向きのプレロテほぼなしで空中へ
(この矢印の後の画像のみ離氷時にしている。トゥを突いている時イコール離氷1つ手前になってしまうので)
さらに高さと幅も素晴らしい
上記の他選手が如何に離氷前に氷上で回転を稼いでいるか、違いがよく分かるかと。
特にエッジで踏み切ってプレロテ大なジャンプは自分は同じジャンプだと言いたくない。
ループジャンプの方が近いと思う。ループは右足1本足で跳ぶから難易度はループの方が高いかもだが。
ということで、女子Jr.ファイナリストでルッツとフリップの踏み切りが良いかの議論の対象となるのはカニシェワ選手のみ。他選手は論外で悪いというのが自分の印象。
念のために書いておくが、踏み切りはプレロテとトゥを突いているかだけで評価するものではない。ここではこの2点のみに注目しているだけである。
だが、実際のプロトコルでは論外な踏み切りをしても+4以上のGOEがいている。
それが現状。
今回のこの記事では分かりやすくするためにスロー映像や静止画像を使っているが、
ジャッジは通常速度で判断している。このような段階を踏んで点数はつけていない。
もちろん自分も通常速度では見落とすこともあるが…ここまで見落とすかは疑問。
例えば自分はこの6選手を通常速度で見た場合、トゥルソワ,シェルバコワ,キムの3選手は明らかにアカンやつと感じ、コストルナヤ,タラカノワの2選手はどうだろ?って疑問に感じるといった具合だが。
もっとも妙なのは踏み切りだけでなく、低空ジャンプだったり踏み切りの段階で力んでたり着氷で堪えて見えても+4以上ついていたりしている。
特に「高さと幅が非常に良い」ってのは技術的なものを何も知らなくても判断つきそうなものなのにどういうことか。
ひとことで言うならルールは形骸化していないか?と感じている
⚫男子
グメンニク選手
3Lz:✕✕
3Lz+3Tより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体までは氷面についていない
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
3Lzより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに¼以上は回転している
ここでは余談だが、着氷が回転不足に見えるがプロトコルでは引き下げられていない
3F:✕✕
3F+2Lo+2Loより
↓↓
トゥを使う様子は皆無のエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテも大きく離氷までに半回転ぐらいしている
プルキネン選手
3Lz:✕✕
3Lz+1Eu+3Sより
↓↓
トゥを突くというよりもエッジを氷に叩きつけるエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
3F:✕✕
3F+3Tより
↓↓
トゥも突いているがエッジまで氷に落ち、最終的にエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは大きく離氷までに¼以上は回転している
樋渡選手
3Lz+1Eu+3F
↓↓
↓↓
3Lzはエッジでの踏み切り
ブレード全体までは氷面についていない
プレロテは¼回転未満である
3Fはタイミングがズレてるように思うがエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは大きく離氷までに¼以上は回転している
3FがミスっぽいのでSPも見てみよう
ついでに3Lzも
3F:✕
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体までは氷面についていない
プレロテは¼回転未満である
3Lz︰✕✕
3Lz+3T
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転未満である
トルガシェフ選手
3Lz︰✕✕
3Lz+3Tより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
3Lz+1Eu+3Sより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
3F︰✕✕
3T+2Tより
↓↓
トゥも突いているがエッジまで氷に落ち、最終的にエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
3F
↓↓
着氷が乱れているので踏み切りもミスなのかもしれないが…
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転ぐらいである
シャオ選手
3Lz︰✕✕
3Lz+1Eu+2Sより
↓↓
少し見切れてしまっているが、トゥでは跳んでいないエッジでの踏み切り
ブレード全体がついているかは分からないが、重心的についてる気がする
プレロテは大きく¼回転以上である
3F︰✕✕

↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは大きく¼回転以上である
ここでは余談だが、姿勢がメッチャ悪い…
島田選手
3Lz︰✕✕
3Lz+1Eu+3Sより
↓↓
エッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転未満である
3Lz
↓↓
トゥも突いているがエッジまで氷に落ち、最終的にエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転未満である
FSに3Fのスロー映像が無かったのでSPで見てみよう
3F︰✕✕

↓↓
トゥも突いているがエッジまで氷に落ち、最終的にエッジでの踏み切り
ブレード全体が氷面についておりエラーの「拙い踏み切り」の引き下げ対象である
プレロテは¼回転未満である
Jr.男子のファイナリストにフリップとルッツをトゥで跳んでくれている選手はいない。
今シーズンのSPの課題ジャンプってフリップだったと記憶しているが不思議ですね?
ISUは要素の質を重視したルールにしたらしいが、
それ以前の問題を抱える選手が多く育っているということ
トゥジャンプをトゥで踏み切る…
当たり前だと思っていたことが有り難いと思う時代がすぐそこまで迫ってますよ
⚫おまけ
汚ジャンプばかりなのも嫌なので、
最後に今シーズンのJr.GPSでの日本のジュニア選手の
トゥで跳べてるルッツとフリップを載せとこう
ここにいない選手は…まあ、察してくれ
今回は…というだけだ。ここに載せている選手も含めてね。
木科選手の2戦目FS
3F+2Tより
ルッツはエッジエラーなので…トゥでは跳んでるけど
荒木選手の2戦目FS
3Lz+3Tより
3F+2Tより
 
横井選手の2戦目FS
3Lz+2Tより
3Fより
 
岩野選手FS
3Lz
着氷がDGなのはおいといて、きちんとトゥで跳べてますよ
上の方に書いたジャンプの中に空中での回転が同じぐらいなのがあると思うんですがねー
3F+2T+2Loより
 
川畑選手の2戦目SP
3Lz+3Tより
3F