GOEの出方に傾向があるのか考えてみようかと…女子編



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文句ばっかり書いてもしゃーないので…


GOEの出方に傾向があるのか考えてみようかと


一番データの多いSPの2Aで

37選手の数値が出ていました

I-scopeの数値について妥当かどうかは確認してません
数値が正しいと仮定して考えてます



高さと飛距離はGOE+4以上つくには当てはまらないといけない

『1)高さおよび距離が非常に良い』に関係する



一番右の列には入りの工夫とGOE+4以上がある場合を書いた
入りの工夫はGOE+4以上に必須ではないが、有無は誰が見ても一致するだろうから

白色は何もせずに構えてジャンプしたもの
黄色はなにかしら行ってからジャンプしたもの
赤色は先シーズンであれば難しい入りに該当するほどの入りからジャンプしたもの

もちろん黄色の中でも難易度の違いはかなりあるし、赤色でも難易度に差はあるが




まずは滑走順に表にしたもの
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後半のほうが+4以上出ていることが多いですね
特に最終グループは2Aを跳んだ選手全てに+4以上がついています

女子の2Aって何もせずに構えて跳ぶ選手の方が少数派なんですね
¾は何かしら行ってから跳んでます

GOE+4以上がついた選手は10人。そのうち9人は入りに工夫がありました



距離ランキング
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+4以上ついてる選手は飛距離ランキング上位者が多いですね

宮原選手で順位は真ん中。
ザギトワ選手は高さはない方ですね。

それでも+4以上を4人のジャッジがつけました




高さランキング
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距離は上位者に+4が多いが高さにはその傾向はあまりなさそうですね…
距離よりもあまり差がないと言われればそうなんですけどね

もっとも、高跳び型のジャンプは着氷後の流れが出にくいってのも影響するかもですけど


『1)高さおよび距離が非常に良い』って
高さのみや距離のみが良いのではダメってことだと思ってましたが



着氷速度ランキング

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I-scopeの着氷速度の数値を数試合見てみて思うのは
数値が大きいと着氷が良いというわけではないが、数値がかなり小さいものは着氷が悪い
数値が小さいものはほぼ着氷で詰まっています


数値が大きいものは着氷後にキレイに流れているものもあるのですが、
空中で回転をとめられずに降りて
降りた後に堪えてランディングで乱れているものもあるんですよね


+4以上ついたものは着氷速度ではだいたい真ん中ぐらいから上になっています
着氷速度は飛距離と高さよりも重要視されてるかもしれません




今シーズンではルールからジャンプの流れは消えたハズなんですが…

もちろん着氷で流れがあるっていうのは
2)踏切および着氷が良い
3)開始から終了まで無駄な力が全くない
に関係します。着氷が詰まったら2)3)は満たさないですから。


ただし、2)の踏み切りは全く見られていないっぽいので、
もっとも重要視されているのは3)かもしれません








おまけとして、SPとFSでどれだけ数値が変わっているかも見てみましょう
ここで行うのは本人比較だけです

毎回同じようにできるわけでもないですし、
機械でも氷の質が変わると数値も変わると思うのでどれだけ変わってるんだろうと思って

11選手がSPとFSで2Aのデータがありました


色分けは
ピンクがSPよりも大きい数値だったもの
青がSPよりもマイナスだったもの
距離は±10以上で薄いもの±20以上で少し濃く±30以上でさらに濃く
高さは±1以上で薄いもの±3以上で少し濃く±5以上でさらに濃く


ショット選手はSPでのデータはなしでした

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メドベデワ選手はFSでは回転不足を取られています
計算上の滞空時間はSPでは0.534秒だったのがFSでは0.461秒でした
滞空時間の違いは0.073秒です
SPとFSでは2Aのジャンプの回転速度はほぼ同じでした
離氷から0.5回転までが約0.100秒
0.5回転から1.5回転までが約0.233秒
SPでは1.5回転から着氷までが約0.200秒だがFSでは1.5回転から着氷までが約0.133秒
つまり今回の回転不足は単純に滞空時間の差が原因かと思います
要するにもっと高く跳べばよかったと

ちなみに、
SPで0.5回転から1.5回転までよりも1.5回転から着氷までの方が時間が小さいのは
回転速度が速くなったのではなく、
着氷は回転不足が90度未満だと認められるからだと思います


ヘンドリックス選手はSPでは高跳び型だったのが幅跳び型に変わってます
デールマン選手はSPでは幅跳び型だったのがFSでは高跳び型に変わってます

宮原選手はSPFSともに幅跳び型ですが、FSの方がより幅跳びになっています
坂本選手はSPFSともに幅跳び型ですが、SPの方がより幅跳びになっています

マッケイ選手、テネル選手、ザギトワ選手は
SPよりもFSの方がジャンプ自体が大きくなっています

特にザギトワ選手は角度がSPとFSでほぼ同じなので
放物線の形は変わらずにジャンプ自体が大きくなっていたと言えるでしょう